2025.04.11 ワイシャツの台襟って何ですか?台襟の高さと襟型の選び方のポイント!
商品ページにシャツのパーツの詳細がわかりやすいよう仕様表を載せておりますが、各パーツのがどこを指すのか?どういう種類があるのかという質問をたまにいただます。
イラストやテキストベースではHPのシャツの基礎知識=シャツ各部の名称というページに記載してあるので、大半のパーツはこのページをご覧いただければわかると思います。
ページ下部にリンクを貼っておきますのでご興味あればご覧ください。
ですが、このページで詳しく説明できていない項目が1点あります。
それは「台襟」について。
この部位の寸法について、質問をいただくことが結構多くなってきました。
仕様表では衿高と書いてある赤枠の部分です。
そこで今回は台襟の部位の写真を交えながら、選び方等の補足説明を加えてお話します。
♦動画目次
00:00 オープニング
02:19 台襟について
02:35 オジエシャツの台襟の高さについて
05:07 ジャケットと合わせた時の「後襟の見え方」の違い
08:33 後台襟が高い襟型での「後襟の見え方」
11:13 体型に合わせた襟型選び
12:25 まとめ
♦台襟について
台襟には前と後ろがあり、それぞれ前台襟と後台襟といいます。
♦オジエシャツの台襟の高さについて
この台襟の高さは、同じ襟型でもショップやブランドによって変わります。
そこでozieで取り扱っている襟の前台襟と後襟代の寸法を記した表を御覧ください。
この表は後台襟の高さの低い順に1から並んでいます。
念のためタイドアップ用・ノーネクタイ用・両用使い可能かも記入いたしました。
ozieで販売している襟型の場合、1番目のスタンドカラーシャツはそもそもの襟の構造上と、普通のジャケットにコーディネートすることを主たる目的としている襟型ではないので特別に低いですが、皆様も比較的ご存知の一般的な2-9の襟型は前は2.7-3cm 後ろは3.8-4.6cmの標準的な範囲内で収まっています。
補足として厳密にお伝えすると、イタリアンカラー3種類には台襟がありません。
イタリアンカラー3種類の襟型の内側写真を撮るとこうなります。わかりやすく襟はすべて立てた状態で撮影しています。
ですが構造上と、襟立ちが良くなる芯地を使っているので、自立した後襟があるので、線の部分の高さを測っています。
この台襟がない仕様がノーネクタイで着用した際の襟開きの美しさにつながっているわけです。
♦ジャケットと合わせた時の「後襟の見え方」の違い
台襟の高さがシャツの襟型選びのポイントになります。
というのは一般的に後襟はジャケットを着用した際には1.5cm前後出るのが理想と言われています。
実際にラペル幅約7.5cmの標準ラペル幅のジャケットに襟の高さの違うシャツをあわせたらどうなるかを見てみましょう。
●イタリアンカラーワイド
まずスタンドカラーを除いて後襟が3.8cmと一番低いイタリアンカラーワイド
正面から見たら全く違和感のない写真ですが、襟が出ている部分を測ると1.3cmくらいです。
●ホリゾンタルカラー
ホリゾンタルカラーの後襟部分のみ
こちらも全く違和感なく、後襟は1.5cmジャケットからでている状態です。
●ワイドカラー
次に後襟4.6cmとやや高めのワイドカラー
後襟は2cmジャケットからでている状態ですが、正面から見て別段違和感はないと思います。
イタリアンカラーワイド、ホリゾンタルカラー、ワイドカラーと後襟の高さが3.8cmから4.6cmと最大で0.8cm差のある襟型を比較してみましたが、いかがでしょうか?
個人的に私が見る限り、違和感はないと思います。
ということで、厳密には1.5cm前後、後襟がジャケットから見えるのが理想ですが、襟型によって、さらにブランドによって襟の高さは異なりますので、ぴったり1.5cm襟が見えるように選ぶのは難しいと思います。さらに言えばジャケットとシャツを作っているメーカーが違うので、ぴったり合うようには作られていないわけです。
写真をご覧いただき、ラペル幅7.5−8.5cmくらいのプレーンなスーツであれば、後台襟の高さは4−4.5cm前後の高さの襟型を選んでおけば、写真をご覧いただいて問題ないということがわかると思います。
ジャケットのラペル幅が7cm以下の細身のスーツに関しては4cm前後=ozieで言うとタイドアップの場合はレギュラーカラーかタブカラー、ノーネクタイの場合はイタリアンカラーワイドがおすすめになります。
♦後台襟が高い襟型での「後襟の見え方」
では表で言うところの11から14の後台襟が高いワイシャツはどう考えればいいでしょうか?
●イタリアンカラー・スキッパー
11の後台襟4.9cmのイタリアンカラースキッパータイプで試してみました
目から見た際には襟の大きさは感じますが、見た目におかしいということはあまりないかなと個人的には思います。
ですが、後はかなりシャツの襟が見えており、3cmほどシャツが見えている状態です。
これは普通に見たら高いですよね。
ですが、11番以降の襟はすべてわざと襟を大きく高くしている襟型なので、これはこれでいいと思う方がチョイスしてください。
私は接客する際、例えばイタリンカラースキッパータイプの場合は【襟は高いですが、シャツで目立つ・差別化を測るにはこれほど最適な襟型はない】とお伝えしています。
実際洋服の生い立ちの中で顔の近くにある「襟」は、自らの「富」や「権力」を示す装飾として使われてきたようです。
確かに中世ヨーロッパの王族や、貴族、軍隊の方も派手な装飾のついた襟の服を着ています。
なので、大きめの襟は目立ちたい・差別化したいときに着用するのは正しいと考えていいと思います。
さらに、個人的にはノーネクタイで着用する際は、襟立ちが良く、さらに襟が大きめのほうが見た目にいいと思っています。
昨今クールビズの時期はノージャケットノーネクタイが多いので、なおのこと少しくらい襟が大きくてもいいかなと思います。
ただし、14のトレボットーニは特別襟が大きく高いので、イベントやパーティーで着用する襟型と念頭に置いて選んでください。
ビジネスシーンでの着用はできないかなと思います。
♦体型に合わせた襟型選び
最後に体系的なことで言うならば、首が長めの方は6番のイタリアンカラーボタンダウンより襟が高いものを選んでいただくほうが首の長さが目立ちにくくなります。
また首が短い目の方は5番のピンホールカラーより襟の低い襟型を選んでいただくほうが首が詰まって見えず、スマートな印象を与えることができます。
♦まとめ
【台襟の高さと襟型の選び方のポイント!】
■ 襟型ごとの台襟の高さの違い
同じ襟型でもショップやブランドによって前後の台襟の高さは異なる。ozieでは襟型ごとの前後台襟寸法を公開。
一般的な襟型(レギュラーカラー、ホリゾンタルなど)の後台襟は3.8〜4.6cmが標準的。
■ ジャケットと合わせた時の「後襟の見え方」がポイント
後襟はジャケットの襟から1.5cm前後見えるのが理想とされるが、1〜2cm程度の差なら違和感は少ない。
襟高4〜4.5cm前後であれば、一般的なスーツ(ラペル幅7.5〜8.5cm)とバランスが良い。
■ 襟高が高めのシャツは「目立たせたい」時におすすめ
襟高4.9cm以上のシャツは、目立つ襟元で個性や差別化を図ることができる。
特にノーネクタイでの着用時は襟立ちの良さが際立ち、クールビズスタイルにも適している。
■ 体型に合わせた襟型選び
首が長い人は襟高が高めのシャツを、首が短い人は低めのシャツを選ぶことで、全体のバランスが良く見える。
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