2023.07.31 ボタンダウンシャツはカチッとしているワイシャツなんですか?
私どものYouTubeショートで、回数は多くないんですが地味に見られているショート動画が2本あります。
それがボタンダウンシャツについてのものです。
これはお客様から質問があり、ボタンダウンシャツの生い立ちや、どういうポジションのシャツなのか?というシンプルなお話をしたのですが、過去長尺動画を250本以上UPしている中で、ボタンダウンという襟型をテーマにしたお話をしたことがなかったことに気が付きました。
そこで今回は「ボタンダウンシャツはカチッとしているワイシャツなんですか?」というショート動画と同じテーマで、じっくりお話しいたします。
目次
♦動画目次
00:00 ボタンダウンシャツはカチッとしているワイシャツなんですか?
01:28 ボタンダウンシャツの生い立ちについて
03:23 ボタンダウンシャツはフォーマルでの着用はOKか?NGか?
04:14 ボタンダウンシャツはビジネスシーンで着用するのはOKか?
06:45 ボタンダウンシャツはカチッとしたワイシャツなんですか?
09:30 まとめ
♦ボタンダウンシャツの生い立ちについて
ボタンダウンはボタン留めという意味があり、襟先がボタンで留まっているシャツのことを言います。
別名ポロカラーシャツと言い、1900年前後にアメリカの紳士服店「ブルックスブラザーズ」が英国でポロ競技を観戦した際に、選手が着用しているシャツの襟先が風ではねないようにボタンで襟先を留めていたのを見て、開発・商品化したのがボタンダウンシャツです。
当時はシャツの襟とボディが別々になっていて、襟を取り換えて着用するのが主流だったところを、襟先にボタンをつけて襟と身頃一体型にして販売するというのは相当斬新なアイデアだったようです。
♦ボタンダウンシャツはフォーマルでの着用はOKか?NGか?
ボタンダウンシャツがメジャーになったのが1900年台ということで見れば、シャツを歴史的に紐解いていく中では、比較的歴史の浅い、新しい襟型とも言えます。
なのでこの観点で見ると、ボタンダウンシャツはフォーマルではなく、ややカジュアルに属される襟型なので、正式なフォーマルシーンで着用できるかと言われるとそれはNGです。
これはozieのフォーマルコーディネートでことごとくお伝えしていますが、正式なフォーマルシーンでのボタンダウンシャツ着用はNGです。
♦ボタンダウンシャツはビジネスシーンで着用するのはOKか?
では、ビジネスシーンで着用したらまずいのか?
そんなことはありません。
そもそもブルックスブラザーズではポロカラーシャツいわゆるボタンダウンシャツにネクタイを合わせてコーディネート販売しています。
アメリカは日本以上にオフィスウェアのカジュアル化が進んでいるので、ボタンダウンシャツにネクタイをする=いわゆるネクタイを使ったトラッドなコーディネートをビジネスシーンでする方は相当少なくなったと思います。
事実アメリカのブルックスブラザーズはコロナ禍の2020年7月にチャプターイレブンという、日本でいうところの民事再生法を申請し、今は規模を小さくして創業家ではないアパレル運営会社が買収して運営しています。
日本のブルックスブラザーズは、ブルックスブラザーズジャパンという日本法人になっているため、アメリカの影響を最低限にとどめ、独自の展開をしているようです。
話が少しそれましたが、もともと日本人にトラッドと言えばどんなコーディネートを思い浮かべるかと言えば紺ブレにボタンダウンシャツにレジメンタルタイ、グレーのパンツにローファーを合わせるイメージだと思います。
なので生い立ちやアメリカのトラッドを考えてみても、というかそもそもはネクタイをする用のシャツとして開発されたものと考えれば、ビジネスシーンでボタンダウンシャツにネクタイを着用するのは当然ありで普通のコーディネートということになります。
♦ボタンダウンシャツはカチッとしたワイシャツなんですか?
ボタンダウンシャツはカチッとしているんですか?と言われれば、今のボタンダウンの着用のされ方を鑑みても、カチッとしているとは言えないと思います。
昨今日本のビジネスシーンにおけるボタンダウンシャツの一番多い着用の仕方は、春夏のノーネクタイの時にボタンダウンシャツを着用するイメージです。
この辺りはアメリカの事情と似てきていますね。
ではカジュアルかと言われればそうでもないです。
カジュアルでしか着用できない立ち襟=ネクタイができる仕様になっていないボタンダウンシャツはカジュアルと言わざるを得ませんが、ネクタイができる仕様になっていればカジュアルとは言えないと思います。
ということから、ボタンダウンシャツはカチッとしているかと言えば、フォーマルシーンで着用ができないこともあってカチッとしているとは言えませんが、ネクタイができるような仕様のボタンダウンはビジネスシーンでタイドアップで着用していいわけですし、そもそも春夏のビジネススタイルがどんどん軽装化になる中、ワイシャツの体をなしているボタンダウンシャツを着用することがカジュアルと言い切れない、なかなか面白い立ち位置の襟型だなと私は思います。
アメリカのブルックスブラーズがコロナの影響があるとはいえ民事再生法に追い込まれるくらいオフィスウェアの考え方が変わってきている今、これも時代の変化ととらえてカチッとはしていないもののビジネスシーンにボタンダウンシャツを積極的に取り入れるのは個人的にありだなと思っています。
ozieではプレーンなボタンダウンを筆頭に、ヨーロピアンタイプのボタンダウンと言ってもいいであろうイタリアンカラー(ワンピースカラー)のボタンダウンも販売しております。
オフィスウェアの変化に合わせて、ビジネスマンの皆様のお役に立てるよう変化対応していきたいと思っています。
こういう経緯を踏まえたうえで、ボタンダウンシャツは私的には「カチッとしていない」という結論で締めたいと思います。
♦まとめ
Q:ボタンダウンシャツは正式なフォーマルシーンで着用しても大丈夫ですか?
A:正式なフォーマルシーンでの着用はNGです。理由はカジュアルに属される襟型だからです。
Q:ボタンダウンシャツをビジネスシーンで着用するのは大丈夫ですか?
A:そもそもネクタイをする用のシャツとして開発されたものなので、ビジネスシーンでの着用は当然OKです。
Q:ボタンダウンシャツはカチッとしたワイシャツですか?
A:ネクタイはできますが、フォーマルではないし、春夏はノーネクタイで着用している方が多いややカジュアルな立ち位置なので、「カチッとはしていない」とozieでは考えます。
♦関連商品・動画紹介
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