2025.02.14 / ワイシャツの風合いを長持ちさせる洗濯方法は?クリーニング vs. 家庭洗濯
ozieのシャツを購入検討される方は家庭洗濯されている方が多いです。
その一方で、ワイシャツはクリーニングしないといけないものだと思っていた、という方も少数ながらいらっしゃいます。
なぜそう思うか=クリーニングしないといけないと思う理由を聞くと「クリーニングのほうがシャツが長持ちすると思うから」という答えがほとんどです。
そこで今回は「ワイシャツの風合いを長持ちさせる洗濯方法は?クリーニング vs. 家庭洗濯」というテーマでどちらで着用後のお手入れをする方がワイシャツの風合いが長持ちするのかについてお話いたします。
この動画は家庭洗濯・クリーニングどちらがいいのか?というお話ではありません。
家庭洗濯とクリーニングについてはメリット・デメリットがそれぞれあります。
これらを理解したうえでこの動画をご覧いただくと、より理解度が高まります。
どちらがいいのか?という動画はページ下記の関連動画よりご覧ください。
目次
♦動画目次
00:00 ワイシャツの風合いを長持ちさせる洗濯方法は?クリーニング vs. 家庭洗濯
02:16 どちらのほうがワイシャツの風合いが長持ちするか?
02:42 理由1:見た目と風合いについて
04:58 理由2:サイズの寸法変化について
09:41 オジエのワイシャツについて
11:58 まとめ
♦どちらのほうがワイシャツの風合いが長持ちするか?
結論から申し上げると、家庭洗濯のほうがワイシャツの風合いは長持ちします。
ここでいう ”風合い” というのは何を指しているかというと、見た目、風合い、サイズの寸法変化、この3点になります。
♦理由1:見た目と風合いについて
《クリーニングの場合》
クリーニングの仕上げのほうが好き、という方はワイシャツがパリッとするからということがあると思います。
シワが全く入っていないパリッとしたワイシャツを着用するのがステイタス、という方は結構多いですよね。
このパリッと感は糊付けしてプレスすることで得られるものですが、糊付けをし続けているとのりが蓄積していって、生地が硬くなります。
以前にクリーニングに2-3年出し続けた100番手双糸の白ブロードワイシャツを目にする機会があったのですが、生地がコピー紙のようになっていました。
ソフトでシルクタッチが売りの100番手双糸白ブロードが紙のようになってしまっては風合いがいいとは言えないと思います。
また、見た目に関してですが、クリーニングに出し続けているシャツの襟先に光沢がある=テカって見えることもよく見かけられる事象です。
襟先だけ光沢あるのは見た目に格好良くはないと私は思っています。
これも糊が襟先に蓄積している例の一つです。
《家庭洗濯の場合》
家庭洗濯の場合は、家庭用のスプレーのり等を使ったとしても、クリーニングを利用した時のような状態になることはありません。
ですので、見た目・風合いにおいての長持ち度は家庭洗濯の方がいいと言えます
ただ、家庭洗濯ではのりを多用したとしても、クリーニングのパリッと感は出ないのは事実です。
シワに関しては、クリーニングの場合は家庭アイロン以上にシワが伸びており、クリーニングのほうが見た目がいいというのはあります。
ワイシャツはパリッとしていてハリがなくては、という方はこれらの点を鑑みてクリーニングに出してください。
♦理由2:サイズの寸法変化について
《クリーニングの場合》
クリーニングに出し続けていたら、首回りがちょっときつくなってきた、裄丈が少し短くなったというご経験をされた方、多いのではないでしょうか?
これは首回りや手首のカフス部分の芯地が高温プレスの影響で縮んで、首回りや裄丈が短くなってしまった状態です。
なぜそのようになるのかというと、それは芯地などによるものです。
ワイシャツに使われる芯地は、主にこの2種類に別れます。
①永久接着芯=トップヒューズ芯
形態安定と謳っているシャツに必ず使用しなくてはいけない芯地でです。
生地と芯地が樹脂でピッタリくっついていることでシワをできにくくさせ、お手入れを簡単にすることができる芯地です。
②フラシ芯
襟の中で芯地が浮いているような状態になっており、生地とはくっついていません。
この芯地でいうと、永久接着芯を使っているワイシャツは高温プレスで縮みやすく、フラシ芯は縮みません。
ですので昔は永久接着芯=やすいワイシャツ、フラシ芯=高いワイシャツというイメージでしたが、今はイタリア製の2-3万円のワイシャツでも永久接着芯を使うことが多くなってきています。
そのような状況を踏まえると、クリーニングに出すと芯地がはいっている襟や裄丈が縮みやすい、というのは致し方ないことかと思います。
クリーニングに出すとシャツが縮みやすいのはどうしてか?ということに関しては別の動画で詳しくお話しています。
ご興味あればぜページ下部のリンクよりご覧ください。
《家庭の場合》
家庭ではどうかというと、洗濯絵表示通りにアイロンがけをしていただければ縮むことはありません。
中温設定のシャツを家庭用アイロンで高温でプレスしたとしても、縮むことはほぼないです。
パワーが家庭用と業務用ではまるで違うからというのが要因です。
《クリーニングでのアイロンについて》
通常ポリエステルが入った形態安定素材は、アイロン温度を中温=140度前後にしてほしいと表記しておりますが、クリーニングのアイロンは高温=180度前後で設定されています。
そのため、より芯地が縮みやすい状況を作っているわけです。
洗濯絵表示には中温と書いてあるのに高温でするのはなぜか?
基本クリーニング屋さんはワイシャツに関しては洗濯絵表示を見ていないのと、温度設定をシャツに合わせて都度変えている時間がないというのがその理由です。
見て対応してくれているクリーニング屋さんもあるかもしれませんが、イレギュラー対応になるとクリーニング代が高くなる可能性はあります。
もし過去それがなかったとすれば、基本は見ていないと思っていただいてよいでしょう。
なのでポリエステルが入っていたり、特殊な素材を使用したワイシャツは、洗濯絵表示を見て手入れするよう指示したほうが良いかと思います。
以上が家庭洗濯のほうがワイシャツの風合いが長持ちする理由になります。
今回は1枚のワイシャツを週一回着用して、家庭洗濯・クリーニングを続けたらどうなるかという基準でお話しました。
1週間に洗う頻度が多くなればなるほどクリーニングの方の風合いは悪くなります。
♦オジエのワイシャツについて
サイズの変化については、ozieでは全商品永久接着芯を使っております。
クリーニングの高温に耐えうる特殊な芯地を使っておりますので、ここ数年ですごく縮んだというお問い合わせをいただくことはほぼありません。
クリーニングの状況で変わりますので、絶対に縮まないとは断言できませんが、クリーニングをよくお使いの方は安心してozieの商品を選んでください。
またアイロンがけが面倒だからクリーニングに出しているのに、という方が圧倒的に多いと思います。
ozieでは形態安定シャツや、生地の特性上シワの出来にくい素材を使ったシャツを沢山ご用意しておりますので、是非お試しください。
ただ、家庭洗濯の場合は、シワができにくい商品のみならず、シワができにくい洗い方をするのが非常に大切です。
家庭洗濯におけるお手入れの方法については、動画で詳しくお話していますので、ページ下部のリンクよりご覧ください。
私の個人的感覚になりますが、週1回着用して週1回家庭洗濯やクリーニングを続けたら風合い的にどうか?自分で試した結果をお伝えします。
クリーニングの場合、1年経つ頃には劣化が気になります。
家庭洗濯の場合、最低2年、もしかしたら3年ほど着用できるかなと思います。
(洗濯方法により結果は異なりますのでご了承ください。)
♦まとめ
ワイシャツの風合いを長持ちさせる洗濯方法は?クリーニング vs.家庭洗濯
【結論】
家庭洗濯のほうがワイシャツの風合いは長持ちします。
【理由1:見た目と風合いについて】
・クリーニングの場合=継続的な糊付けによる糊の蓄積で生地が硬くなりテカリもでてくる。
・家庭洗濯の場合=家庭用のスプレーのり等を使用したとしてもクリーニング利用時のような状態になることはありません。
【理由2:サイズの寸法変化について】
・クリーニングの場合=高温プレスの影響で首回りやカフス部分の芯地が縮み、きつくなったり裄丈が短くなりやすい。
・家庭の場合=洗濯絵表示通りにアイロンがけをすれば縮むことはありません。
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